2019年春、ニューヨーク/JFK国際空港からカリブ海にあるセントマーチン(シントマールテン)島まで、デルタ航空のDL461便を利用しました。所要時間は4時間30分、距離は東京から香港までよりやや短いです。セントマーチン島はカリブ海にある島で、南側がオランダ領、北側がフランス領になっています。国境が存在する世界で最も小さな島です。セントマーチン島のオランダ領側の空港である、プリンセスジュリアナ国際空港は、滑走路のすぐ横にビーチがあることで有名です。
いつもはスターアライアンス系の航空会社を使うのですが、今回は都合の良い便がなかったためデルタ航空を利用しました。デルタ航空にはステータスマッチというシステムがあり、ANAの上級会員資格を所持しているとデルタ航空の上級会員資格を短期間得ることができます。デルタ航空の上級会員(ゴールドメダリオン)だと直前に空席があれば座席のアップグレードが可能です。今回はこの特典を利用してビジネスクラス(デルタファースト)に無償でアップグレードしました。
デルタ航空の簡単な紹介
デルタ航空(DL)は、アメリカ合衆国アトランタに本社がある航空会社です。アトランタ(ATL)、ボストン(BOS)、デトロイト(DTW)、ロサンゼルス(LAX)、ミネアポリス(MSP)、ニューヨーク(LGA、JFK)、ソルトレイクシティ(SLC)、シアトル(SEA)をハブ空港として世界5大陸すべてに路線を展開しています。アメリカ以外にもアムステルダム(AMS)、パリ(CDG)、東京(NRT)もハブ空港としていますが、東京のハブ機能は仁川(ICN)に移動させる予定です。日本には東京(羽田、成田)、名古屋、関西に就航しています。航空連合「スカイチーム」の創設メンバーのうちの一社です。エールフランス-KLM、アリタリア-イタリア航空、ヴァージン オーストラリア航空、ヴァージン アトランティック航空と共同事業を行っています。マイレージサービスは「スカイマイル」で、有効期限がない点が特徴です。
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デルタ航空ステータスマッチ
デルタ航空にはステータスマッチという仕組みがあります。これは、他の航空会社で上級会員ステータスを所持している人に対して、期間限定でデルタ航空の上級会員ステータスを付与する仕組みです。ANAやJALも対象となっており、ANAのブロンズやJALのクリスタルを所持しているとシルバーメダリオンが、ANAのプラチナやJALのサファイアを所持しているとゴールドメダリオンが、ANAのダイヤモンドやJALプレミア、ダイヤモンドを所持しているとプラチナメダリオン資格が、それぞれ付与されます。期間は3か月間ですが、この3か月間の間に条件を満たすことで会員資格が延長されます。もしANAやJALの上級会員資格を所持していて、デルタ航空やスカイチーム加盟の航空会社(例えば、中国東方航空やチャイナエアライン、KLMオランダ航空やエールフランス航空など)に搭乗する予定のある場合は、申請しておいて損はないです。ただし、一度ステータスマッチで上級会員資格を取ると、3年間はステータスマッチの対象にならない点には注意が必要です。申請方法と申請時の注意点についてはこちらで解説しています。
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私は2019年3月までANAのプラチナメンバーでしたので、ステータスマッチを申請してゴールドメダリオン資格を取りました。ゴールドメダリオンだと、有償航空券(ベーシック(予約クラスE)を除く)を購入していた場合に出発の72時間前からデルタコンフォートプラスやデルタファーストへの無償アップグレードが可能になります。今回はこの特典でビジネスクラス相当であるデルタファーストへアップグレードされました。このほかにも、2個までの手荷物預け手数料の免除、優先搭乗や優先チェックインカウンターの利用などの特典があります。長距離国際線を利用する場合はラウンジも利用可能です。
DL461便(ニューヨーク→セントマーチン)ビジネスクラス搭乗記
搭乗便基本情報
- 運航会社: デルタ航空(DL)
- 便名: DL461
- 出発: ニューヨーク(JFK) 8:35
- 到着: セントマーチン(SXM) 13:06
- 所要時間: 4時間31分
- 区間基本マイル: 1681マイル
- 機材: B757-200(ボーイング)
- 搭乗クラス: ビジネス
- 搭乗時期: 2019年春
ラウンジは利用不可
JFK空港でのデルタ航空の国際線は主にターミナル4を利用します。ゴールドメダリオン資格のおかげでsky priorityのチェックインが利用でき、待ち時間が短くて済みます。ゴールドメダリオンだと荷物の預け入れも無料でできます。デルタ航空でアメリカ国内線やカリブ海線を単独で利用する場合、荷物の預け入れに手数料がかかります。詳しくはこちら。
JFK空港には当然デルタ航空のラウンジがありますが、アメリカ国内線やカリブ海、グアム、パラオ、サイパン発着の国際線のみの搭乗ではラウンジは利用できません。今回はゴールドメダリオン資格を持っていてかつデルタファーストでの搭乗ですが、カリブ海路線ですのでラウンジは利用できません。ANAの感覚で入室しようとすると追い返されます。
日本ではあまり見ない機材
搭乗機はボーイング社のB757-200型機。日本ではめったに見ることはないですが、アメリカではよく運行されています。B737型機を一回り大きくしたような機体です。ビジネスクラス(デルタファースト)20席、エコノミークラス179席(デルタコンフォートプラス29席、メインキャビン150席)の199席仕様です。
座席配置はエコノミークラスで3-3、ビジネスクラス(デルタファースト)で2-2となっています。
ビジネスクラスにしては狭めの座席
ビジネスクラスの座席はこんな感じ。後ろは足元がやや広いエコノミークラス(デルタコンフォートプラス)の座席です。エコノミークラスで3席分の空間に2席ですので、横方向に1席分余裕があります。座席にはあらかじめ枕と水とイヤホンが置いてありました。足元にはユニバーサルタイプのコンセントがあります。
座席を拡大するとこんな感じ。座席幅が53 cm、シートピッチが89~94 cmとなっています。ANAの国内線プレミアムクラスのシートピッチが127 cmであることを考えると、上級クラスとしてはかなり狭いです。隣に人がいる場合は窓側から通路側へのアクセスが難しいです。座席幅は十分広いです。
座るとこんな感じ。ビジネスクラスとしてはやはり狭いです。オーストリア航空の短距離ビジネスクラス(搭乗記はこちら)と比較すると、座席がエコノミーと違うだけましかもしれません。ただ、この機材は所要時間7時間程度の大西洋路線に入ることもあります。このビジネスクラスで7時間はすごく損した気分になりそうです。
前方はこんな感じ。ビジネスクラスの搭乗率は6割から8割くらいだったと思います。
ウェルカムドリンクでシャンパンをいただきました。一見するとオレンジジュースのようですが、シャンパンです。
機内エンターテイメントは日本語が選択できました。が、表記がところどころ怪しい。フライトの合計時間が3H27メートルだそうです。
バミューダトライアングルを通過してセントマーチンへ
朝のJFK空港。離陸待ちの飛行機が並んでいます。
JFKを離陸。こういう規則正しい街並みを見ると、アメリカらしいなと思います。
離陸後1時間ほどで機内食が出てきました。味はまあ普通です。野菜がほしいかなー。なお、エコノミークラスだと機内食は出ないようです。
食後は映画を見ていました。日本語字幕や日本語吹き替えには非対応でした。他のプログラムで日本語字幕対応のものがあったかは記憶にないです。。。
離陸から3時間ほど経過。お菓子が配られました。
飛行機や船が失踪することで有名なバミューダトライアングル(フロリダ、プエルトリコ、バミューダ諸島を結ぶ三角形の海域)を通過しましたが、無事でした。間もなく着陸です。
ちなみに、バミューダトライアングル(青いマーカー)とJFK空港、セントマーチン島(オレンジのマーカー)の位置関係はこんな感じ。
着陸寸前、ジェット機が低空飛行することで有名なマホビーチを上空から。海がとてもきれいです。ソネスタマホビーチホテルのプライベートビーチ側になります。正面奥の背が高めの建物がソネスタマホビーチホテルです。セントマーチン島ではこのホテルに滞在しました。ソネスタマホビーチについてはこちらにまとめています。
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セントマーチン島に到着しました。セントマーチン島は2017年のハリケーンによって島全体が大きな被害を受け、空港も現在復旧途中です。そのため、ボーディングブリッジは使えず、タラップでの降機となります。
まとめ(感想)
デルタ航空DL461便でニューヨーク・JFK国際空港からカリブ海のセントマーチン島へ行きました。デルタ航空のステータスマッチによって、ゴールドメダリオン資格を事前に取得しており、デルタファーストへのアップグレードや優先チェックイン、手荷物預け手数料の無料化などの特典を利用できました。デルタ航空のカリブ海路線は平会員でエコノミー利用だと機内食もなく手荷物預けも有料ですので、ゴールドメダリオンの恩恵を体験できたと思います。その一方で、同じくらいの飛行時間でエコノミーであっても、機内食も出てきて手荷物預けも無料であるANAのサービス面での強さを改めて認識できました。以上、DL461便のレビューでした。