デルタ航空にはスカイマイルステータスマッチチャレンジというプログラムがあります。これは、デルタ航空と提携していない航空会社で上級会員資格を保持する人に対して、デルタ航空の上級会員資格を3か月間付与するプログラムです。この3か月の間に条件を満たすと上級会員の期間をさらに延長できます。実際に私もステータスマッチを利用してデルタ航空の上級会員になり、ニューヨークとカリブ海のセントマーチン島を往復するフライトを利用しました。この時には往復ともに座席がビジネスクラス相当のデルタファーストに搭乗3日前の時点でアップグレードされていました。今回はステータスマッチチャレンジの申請方法や注意点、書類の再提出を求められた場合の対処法について解説します。
デルタ航空の上級会員
デルタ航空の上級会員にはシルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンド、の4つのランクがあります。どのランクでもデルタ航空搭乗時に空席がある場合に無償アップグレードが利用できます。アメリカ国内線ではフルフラットになるデルタ・ワンへのアップグレードも空席があれば可能です。また、ゴールドメダリオン以上を所持していればスカイチーム運航便に搭乗する際にラウンジ利用や優先チェックインなどを利用できます。特典の詳細についてはこちら
ステータスマッチチャレンジ
概要
デルタ航空のステータスマッチチャレンジは、他の航空会社で上級会員ステータスを所持している人に対して、3か月間デルタ航空の上級会員ステータスを付与し、その期間中に条件を満たすことでステータスを延長できる仕組みです。ANAやJALの場合、
- ANAブロンズ、JALクリスタル→シルバーメダリオン
- ANAプラチナ、JALサファイア→ゴールドメダリオン
- ANAダイヤモンド、JALプレミア、JALダイヤモンド→プラチナメダリオン
となります。
会員資格の延長条件は、
- シルバーメダリオン:6250MQMまたは8MQS
- ゴールドメダリオン:12500MQMまたは15MQS
- プラチナメダリオン:18750MQMまたは25MQS
です。MQMはANAで言うプレミアムポイント、JALで言うFLY ON ポイントに相当するもので、飛行距離と予約クラスに基づいて計算されます。MQSは搭乗回数です。2020年3月から就航する羽田―アトランタ線をメインキャビン(エコノミークラス、14万円程度~)で往復すると13766MQM獲得できますので、ステータスマッチチャレンジの期間中に1往復するだけでゴールドメダリオンの維持が可能です。
2019年の場合、2018年7月1日から2019年6月30日までに条件を満たすと2020年1月31日まで、2019年7月1日以降に条件を満たすと2021年1月31日まで、会員資格が延長されます。ANAやJALの上級会員資格は2019年度の場合2020年3月で失効しますので、今ステータスマッチをして継続条件を満たしておけば、ANAやJALの上級会員資格が切れた後でもデルタ航空の上級会員資格が残ります。
私は実際にステータスマッチチャレンジで上級会員資格を得て、デルタ航空でニューヨークとカリブ海のセントマーチン島を往復しました。往復ともに座席がアップグレードされました。その時の搭乗記はこちら
worldwideharikov.hatenablog.com
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申請条件
ステータスマッチプログラムに申請するためには、申請するときに
- 過去3年間にデルタ航空のステータスマッチを利用していないこと
- 過去3年間に無償でデルタ航空の上級会員になっていないこと
- 無償の方法以外でデルタ航空と提携していない航空会社の上級会員資格を保持していること
を満たしている必要があります。申請するときに条件を満たしていれば良いので、3月末で切れる上級会員資格であっても、3月中に申請すればステータスマッチは可能です。一方、ANAのスーパーフライヤーズメンバーやJALのJALグローバルクラブメンバー、他社のステータスマッチで得た上級会員資格では申請できませんのでご注意ください。また、一度ステータスマッチを実施すると3年間はステータスマッチをできないことも注意が必要です。なるべくデルタ航空やスカイチーム運航便の利用予定がある期間に合わせてチャレンジしましょう。
申請方法
まずデルタ航空のマイレージサービスである「スカイマイル」に入会する必要があります。デルタ航空のホームページトップ画面右上の「ご入会はこちら」から進んで必要情報を入力すると登録できます。
スカイマイルへの登録が終わった後、ステータスマッチの申請をします。申請ページはこちら
必要事項を画像のように入力します。すべて英語で記入する必要があります。
- 会社名はDELTAを入力します
- 他の航空会社名はANAやJALなど、現在ステータスを持っている航空会社名を入力します
- 他の航空会社でのステータスは、現在所持しているステータスを書きます。
「関係書類のアップロード」の場所には、「現在ステータスを所持していることを証明できる書類」と、「そのステータスを無償の方法以外で入手したことを示す書類」を添付します。「現在ステータスを所持していることを証明する書類」は、ANAの場合、ANAマイレージクラブアプリにあるデジタル会員カードで問題ないです。
こんな感じでアプリ画面を保存して添付しましょう。この画面自体はマイレージクラブアプリのトップページ左上のQRコードのようなマークをクリックすると出ます(2枚下の画像参照)。
スマートフォンがない場合は会員カードの写真でも問題ないと思います。
「ステータスを無償の方法以外で入手したことを示す書類」は、ANAの場合、プレミアムポイントが表示されている画面を送ると良いようです。上級会員になった年に申請するのであればANAマイレージクラブのアプリのトップページで問題ないと思います。ただ、それ以外の場合はアプリのトップページだとデルタ航空から書類の再提出を求められてしまいます。私も書類の再提出を求められました。その理由と対処方法を以下で解説します。
書類の再提出を求められた場合の対処方法
私の場合、2019年3月末までANAのプラチナメンバーでした。2019年3月1日に添付書類としてANAのデジタル会員カードとANAマイレージクラブアプリのトップ画面を添付して申請をしたところ、3月7日に書類の再提出を求められました。この原因は、プラチナステータスを確保した年(今回の場合、2017年中)でなければ、マイレージクラブアプリのトップ画面のプレミアムポイント表記がリセットされているため、プレミアムポイントを貯めて上級会員になったのか、無償で上級会員になったのかが区別できないためです。
実際に送った画面がこちら。表示されているプレミアムポイントが2019年1月―12月分になっていますので、この画面では50000プレミアムポイントを貯めたのかどうかが判別できず、「ステータスを無償の方法以外で入手したこと」が示せません。
対処として、私はプラチナメンバーになった際にANAから送られてくる「ANA「プラチナサービス」到達のお知らせ」というメールを日本語のまま添付して返信しました。
こんなやつです。一応、担当者が日本語を読めないと自分の名前がわからない可能性があったので、メールに英語で「自分の名前の表記は日本語で~です」、という説明を入れておきました。この後、3月13日にゴールドメダリオン資格を取れました。
今回の私のような、ステータスが切れる直前の1月から3月に申請する場合はプレミアムポイントを貯めたことの証明が難しくなりますので、上級会員になった直後にANAのマイレージクラブアプリのトップページを保存しておくと良いでしょう。ステータスが切れる直前の12月までであれば、ANAホームページのマイル口座残高の画面
に前年度のプレミアムポイントが示してありますので、資料として使えると思います(私は試していません)。ANAホームページトップ画面の右上の「言語」を「English」にすると英語になります。
まとめ
デルタ航空のステータスマッチチャレンジとその申請方法、申請時の注意点を解説しました。ステータスマッチで得た上級会員資格は、場合によっては1往復分だけで延長が可能です。加えて、7月以降に延長条件を満たせば2年後の1月まで上級会員資格が延長できます。ANAやJALの上級会員資格は1年後の3月までなので、これが切れてからもデルタ航空の上級会員資格を継続して利用できます。もし現在ANAやJALで上級会員資格を持っているのであれば、次の年のためにスカイチームのマイル修行しておくのも手かもしれません。