2020年3月29日から、羽田空港国際線の昼間時間帯の発着枠が増枠されます。JALに配布された11.5往復分について、就航先が決定しましたので、羽田からどこへ就航したのか、成田線はどうなったのか、をまとめてみます。また、このブログでは発着枠の配分が決まったときに新規就航先を予想していましたが、それとの答え合わせもしてみます。
JALの就航先
2020年夏ダイヤの概要
2020年夏ダイヤで羽田国際線発着枠を利用した就航先は以下の通りです。
アメリカ:6往復
・シカゴ(成田から移管)
・ダラス(成田から移管、21年2月から成田線再開)
・ニューヨーク/JFK(成田から移管)
・ロサンゼルス(新規就航)
・ホノルル(成田から2往復移管)
中国:2往復
・大連(新規就航)
・上海/浦東(増便)
ロシア:1往復
・モスクワ/シェレメチェボ(成田から移管)
オーストラリア:1往復
・シドニー(成田から移管)
フィンランド:1往復
・ヘルシンキ(成田から移管)
インド:0.5往復
・デリー(成田から移管)
配布された11.5往復の発着枠のうち、増便や成田線を残したままの路線開設が4路線(ダラス線を含む)、成田からの移管が7路線(8往復)となりました。羽田枠を利用した新規就航(成田からも羽田からも就航していない都市への就航)はありませんでした。
公式発表はこちら
一方、今回の発表に先立ってJALは2020年夏ダイヤでの成田線の新規就航と増便を発表しています。
・ベンガルール(新規就航)
・サンフランシスコ(新規就航)
・ウラジオストク(2月28日から新規就航)
・グアム(7月から1往復増便)
成田―サンフランシスコ線は2010年以来の再開ですし、羽田線がすでにあるので、これらを含めても夏ダイヤからの新規就航都市はベンガルールのみとなります。冬ダイヤ期間の2月28日に新規就航するウラジオストク線を含めても2路線の新規就航にとどまっています。
公式発表はこちら
羽田国際線増枠でのANAの就航先についてはこちらでまとめています
worldwideharikov.hatenablog.com
海外航空会社の就航先についてはこちらでまとめています
worldwideharikov.hatenablog.com
以下では地域ごとに解説します。
アメリカ(6往復)
羽田増枠分
・シカゴ(成田から移管)
・ダラス(成田から移管)
・ニューヨーク/JFK(増便、成田から移管)
・ロサンゼルス(成田から移管)
・ホノルル(成田から2往復移管)
既存の羽田線
・ニューヨーク/JFK
・サンフランシスコ
成田線
・ボストン
・シアトル
・サンディエゴ
・コナ
・グアム(2020年7月から1往復増便)
・ホノルル(減便[4往復→2往復]、減便分を羽田へ移管)
・ロサンゼルス(羽田へ移管)
・ニューヨーク/JFK(羽田へ移管)
・ダラス(羽田へ移管)
・シカゴ(羽田へ移管、2021年2月から運行再開)
・サンフランシスコ(新規就航)
アメリカ線の6往復すべてが成田からの移管となります。3月以降の羽田線は7路線週8往復となります。成田線はサンフランシスコ線の新規就航(運航再開)とグアム線の増便(7月から)が発表されていますので、8路線週10往復となります。2021年2月のシカゴ線の再開を含めると9路線週11往復となります。成田―サンフランシスコ線は2010年以来の再就航となります。提携相手のアメリカン航空は成田線をダラス1路線しか残しませんでした。そのため、北米―アジア間の輸送を考えた場合に、ANAのように提携相手の路線網で成田線を維持することもできないので成田線の増便を急いだと考えると良いでしょうか。
予想はホノルル2往復、ロサンゼルス、シカゴ、シアトル、ワシントンでしたので、半分以上当たっていました(予想正解率4/6)。成田から新規就航がない点は外れでしたが。
中国(2往復)
羽田増枠分
・上海/浦東(増便)
・大連(新規就航)
既存の羽田線
・北京(2往復)
・上海/浦東
・上海/虹橋
・広州
成田線
・上海/浦東(3往復)
・北京
・大連
中国線は上海/浦東の増便と大連への新規就航となりました。大連は羽田からの就航は初ですが、成田からの路線はすでにあります。ともに成田線は維持するとのことですので、首都圏から上海が6往復、大連が2往復となります。
予想は上海線と青島でしたので、半分は当たっていました。中国線については、ANAとJALで予想が反対になってしまっていました。(予想正解率1/2)。
ロシア(1往復)
羽田増枠分
・モスクワ/シェレメチェボ(成田から移管)
成田線
・モスクワ/ドモジェドヴォ(羽田へ移管)
・ウラジオストク(2月28日就航予定、週3便、3月29日から毎日運航)
ロシア線はモスクワ線を成田から移管することになりました。移管に際して発着空港がモスクワ/ドモジェドヴォからモスクワ/シェレメチェボに変更になっています。ANAとJALでモスクワでの発着空港が異なる点には注意が必要です。予想通りではありますが、面白い就航先が出ず残念でした(予想正解率1/1)。
オーストラリア:1往復
羽田増枠分
・シドニー(成田から移管)
成田線
・シドニー(羽田へ移管)
・メルボルン
オーストラリア線はシドニー線の移管となりました。ANAとは異なり、羽田発着のオーストラリア線はなかったので、需要の多いと考えられるシドニー線を移管するのは自然な判断だと思います。こちらも予想通りです(予想正解率1/1)。
フィンランド:1往復
羽田増枠分
・ヘルシンキ(成田から移管)
成田線
・ヘルシンキ(羽田へ移管)
フィンランド線はヘルシンキ線の移管となりました。フィンランドにはヘルシンキ以外に大きな空港がないので、予想通りです(予想正解率1/1)。成田線は運休となります。
インド:0.5往復
羽田増枠分
・デリー(成田から移管)
成田線
・デリー(羽田へ移管)
・ベンガルール(新規就航)
インド線も予想通りデリー線の移管となりました(予想正解率1/1)。成田からは新たにベンガルールに就航します。
まとめ
2020年3月の羽田空港国際線発着枠開放に伴う、JALの羽田国際線新規路線をまとめました。JALは羽田発着枠がもともと少なかったので、多くは成田からの移管となることは予想していましたが、新規就航都市がここまで少ないのは意外でした。JALは2020年中に成田からいくつか路線を開設することを発表していますので、今後の発表が楽しみです。以前の羽田国際線増枠時の各社の就航先や成田線の扱いについてはこちらにまとめています。
worldwideharikov.hatenablog.com
羽田空港国際線発着枠配分時の予想の正解率は、9/12でした。新規就航よりも成田からの移管が多いと予想しており、実際にその通りでしたので、ANAとは異なり結構あっていました。予想記事はこちら
worldwideharikov.hatenablog.com
以上、2020年羽田空港国際線増枠によるJALの就航先まとめでした。