ANAのプレミアムメンバー(ダイヤモンド、プラチナ、ブロンズ、スーパーフライヤーズ)は、ANA運航便やユナイテッド航空運航便を利用した際にボーナスマイルを獲得できます。ボーナスマイルは長距離路線の場合、予約クラス次第では往復1万マイルを超えることもあるので、結構大きな特典です。2020年1月1日搭乗分からルフトハンザグループ(ルフトハンザドイツ航空、スイス航空、オーストリア航空)を搭乗した際にもボーナスマイルが積算されるようになります。ボーナスマイルの積算率が大きいプラチナメンバーやダイヤモンドメンバーだと、これまでと比較して加算マイルがほぼ倍増します。限定的ではありますが、近年では珍しいマイレージサービスの改善です。ここではフライトボーナスマイルの計算方法などについて解説してみます。
ANAプレミアムメンバーのフライトボーナスマイル
ANAのプレミアムメンバーは、フライトの際に会員ランクとその継続状況、およびクレジットカードの有無で異なるフライトボーナスマイルが積算されます。ボーナスマイルの基本積算率は、
- ブロンズ:+40%
- プラチナ:+90%
- ダイヤモンド:+120%
です。ANAゴールドカードやANAカードプレミアムを所持している場合はこれに+5%(ブロンズメンバーでANAカードプレミアムを所持している場合は+10%)、ステータスを2年以上保持している場合はさらに+10%されます(ステータスを2年以上保持しているブロンズメンバーでANAカードプレミアムを所持している場合は合計+55%)。
例えば、ブロンズメンバー1年目でANAゴールドカードを所持している場合、ボーナスマイル加算率は45%(40+5)となります。ステータスの継続は同じステータスである必要はなく、1年目プラチナ、2年目ブロンズ、でもボーナスマイル積算率が+10%加算されます(注:1年目ブロンズ、2年目プラチナの場合は、プラチナメンバー継続1年目となり、ボーナスマイル積算率の追加(+10%)はありません)。
スーパーフライヤーズメンバーの場合はカードのランクで決まります。
- 一般カード:+35%
- ゴールドカード:+40%
- プレミアム:+50%
加算率の重複はありません。例えば、プラチナメンバー1年目でスーパーフライヤーズゴールドカードを所持している場合のボーナスマイル積算率は95%となります。40%+95%=135%とはなりません。
プレミアムメンバーの特典については、こちらにまとめています。
worldwideharikov.hatenablog.com
ボーナスマイルの計算方法
ボーナスマイルは、
- 区間基本マイル
- 予約クラスごとの積算率
- フライトボーナス積算率
の積によって計算されます。例えば、プラチナメンバー1年目でスーパーフライヤーズゴールドカード所持の会員(ボーナス積算率95%)がANAの羽田―フランクフルト線にエコノミー(予約クラスS)で搭乗した場合、
- 区間基本マイル:5928マイル
- 予約クラス積算率:50%
- フライトボーナス積算率:95%
- 通常積算マイル:2964マイル
- ボーナスマイル:2667マイル
となります。プラチナメンバー以上だと通常の場合と比較してほぼ2倍マイルがもらえることになります。上の例だと往復で5000マイルほど追加で加算されます。5000マイルあると、ローシーズンなら短距離路線(伊丹―羽田など)の片道特典航空券が発券できるので、結構無視できない特典です。プレミアムポイントとは異なり、路線倍率はないですので、単純に積算率の高い予約クラスで長距離を飛ぶほど加算マイルが増えます。
2020年1月からルフトハンザグループが対象に
2020年1月1日搭乗分からルフトハンザドイツ航空、スイス航空、オーストリア航空搭乗時でもボーナスマイルの対象となります。これまではANA運航便とユナイテッド航空運航便のみが対象でした。
ルフトハンザ航空は羽田と関西からミュンヘンへ、羽田と名古屋からフランクフルトへ就航しています。スイス航空とオーストリア航空は成田からそれぞれチューリッヒとウィーンに就航しています(オーストリア航空は夏季のみ)。スイス航空は2020年3月から関西―チューリッヒにも就航予定です。いづれも片道5000マイルを超える長距離線ですので、ボーナスマイルの対象となることで獲得マイル数が大幅に増加します。また、ヨーロッパ短距離路線も多く飛ばしているので、それらに搭乗する際もボーナスマイルをもらうことができるようになります。
まとめ
ANAプレミアムメンバー向けのフライトボーナスマイルの対象に2020年1月1日からルフトハンザグループが追加されることになりました。プラチナメンバーやダイヤモンドメンバーの場合、獲得フライトマイルがほぼ倍増します。特に、積算率100%運賃などの高い予約クラスを利用すれば往復で1万マイル以上追加でマイルが加算されます。限定的ではありますが、近年では珍しいマイレージサービスの改善だと思います。