ザンクトヴォルフガングへザルツブルクからバスと船で行く方法

 2018年夏にオーストリアに旅行に行き、ウィーンとザルツブルグに滞在しました。ザルツブルグに滞在している間の一日を使って、バスと船でシャーフベルグ(Schafberg)山とふもとのザンクトヴォルフガング(St. Wolfgang)の町へ行きました。ザンクトヴォルフガングを含む、ザルツブルクの東側一体はザルツブルカンマーグート地方という、オーストリアの景勝地です。この記事ではザルツブルクからバスと船を使ったアクセス方法を紹介したいと思います。

ザンクトヴォルフガングの簡単な紹介

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 ザンクトヴォルフガングは、オーストリアの景勝地、ザルツブルカンマーグート(Salzkammergut)地方の一部です。ザルツブルカンマーグートは「塩の御料地」という意味で、かつてはオーストリア・ハプスブルク帝国直轄の塩の生産地だったことに由来しています。アルプスの東端に位置する高地で、大小さまざまな湖が存在する風光明媚な土地です。王侯貴族たちの保養地としても知られています。ザルツブルカンマーグート地方の最奥に位置するハルシュタット湖周辺は、「ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観」としてユネスコの世界遺産に登録されています。
 今回旅行したザンクトヴォルフガング周辺も保養地として有名で、美しい自然が楽しめます。シャーフベルグ山は標高1782mの山で、サウンドオブミュージックのロケ地として有名です。ふもとから登山電車で頂上まで登れます。登山電車の車窓や山の頂上からは風光明媚なザルツブルカンマーグート地方の絶景が楽しめます。ザンクトヴォルフガングはシャーフベルグ山のふもと、ヴォルフガング湖の湖畔にある小さな町です。絵本に出てくるようなメルヘンな建物が並んでいます。

シャーフベルグ山・ザンクトヴォルフガングへ路線バスと船で行く

ザンクトヴォルフガングまで路線バスと船で行くには、途中サンクトギルゲン(St. Gilgen)という町までバスで移動し、サンクトギルゲンからザンクトヴォルフガングまで船を使います。シャーフベルグ山へはザンクトヴォルフガングから登山電車を利用します。区画ごとに説明していきます。

ザルツブルグからザンクトギルゲンまで

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 まずは路線バスでザンクトギルゲンを目指します。ザルツブルグ駅の北側のバスターミナルからバス(ポストバス)が出ます。150番のバスを利用します。バスの時間はポストバスのホームページ

fahrplan.oebb.at

で検索できます。出発地をザルツブルグ中央駅(Salzburg Hbf)、到着地をサンクトギルゲン(St.Gilgen)にして検索すると良いです。本数は1時間に1本程度と少なめですが、繁忙期は臨時便が出ることもあります。実際訪問時には行きも帰りも臨時便が運航されていました。ただ、確実ではないのでなるべく早めにバスターミナルへ向かっておくことをおすすめします。

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ザルツブルク駅からバスに乗る場合、バスに乗る時かバス付近にいる係の人に目的地を言ってお金を払います。帰りは運転手さんに乗る時に行先を告げてお金を払いました。レシートとしてこんな感じのものがもらえます。当時は一人6.9€でしたが、今調べると7€になっていました。

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 バス前面の画面に次の停車バス停が示されます。降りるバス停が近づいたら「STOP」と書いたボタン(写真上端)を押して運転手に知らせます。ボタンの数が結構少なかった気がするので注意が必要です。

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50分ほどでサンクトギルゲンのバスターミナルにつきます。

ザンクトギルゲンのバスターミナルの場所はここ。

ザンクトギルゲンからザンクトヴォルフガングまで

 ザンクトギルゲンからは船でヴォルフガング湖を渡り、ザンクトヴォルフガングへ向かいます。

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 バスターミナルから湖のほうへ少し下ると船着き場があります。だいたい徒歩5分くらいです。船着き場のそばの小屋(写真中央)でザンクトヴォルフガングまでの船のチケットが買えます。ここでシャーフベルグ鉄道のチケットもセットで購入できる(往復55€)ので、シャーフベルグ山まで行く場合はここでセットのチケットを買うと楽です。チケット売り場が小さいので、チケット購入まで時間がかかることがあります。

 船の時刻表はこちらのページで調べられます。閑散期は便数が少ないので注意が必要です。

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こんな感じのレトロな船の時もあります。

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船からはヴォルフガング湖の景色が楽しめます。

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ザンクトギルゲンからザンクトヴォルフガングまでノンストップの便もありますが、途中で何か所か経由する便もあります。ノンストップだと30分くらいでザンクトヴォルフガングにつきます。

 

ザンクトヴォルフガングの船着き場はここ。

シャーフベルグ鉄道

 ザンクトヴォルフガングからシャーフベルグ山へはシャーフベルグ鉄道という登山電車を利用します。

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船を降りてすぐの場所のシャーフベルグ鉄道の駅があります。船に乗る際に鉄道のチケットを購入していなければ、ここで買う必要があります。

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列車はこのような機関車に押される客車の時と、ディーゼルカーの時など何種類かあります。こちらも来た人順で乗っていくので、満員だと次の列車を待つこともあるようです。

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シャーフベルグ鉄道はアプト式鉄道です。二本のレールの真ん中にもう一本レールがあり、ここに車両についている歯車を引っ掛けることで摩擦力を増やして急勾配を登ります。

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進行方向左手側にヴォルフガング湖が見えます。

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単線ですので、途中で列車の行き違いをします。ポイントの切り替えはなんと手動です。

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山頂駅に到着します。到着したらまずは駅舎にある窓口で帰りの列車の指定をします。これをしないと帰れなくなりますので要注意。だいたい2時間後くらいの電車を指定しておけば十分だと思います。

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シャーフベルク山とザンクトヴォルフガングの町の観光

シャーフベルク山

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シャーフベルグ山の山頂からはザルツブルカンマーグート地方の絶景が楽しめます。標高が高いため少し肌寒いです。服装には注意が必要です。

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山頂にはホテルと軽食を出す山小屋があります。奥の建物がホテルです。

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こちらが山小屋。

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お昼ご飯としてパンとソーセージを山小屋外のテラスでいただきました。

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パラグライダーで下山する人に遭遇。そういう下山方法もありなんですね。

ザンクトヴォルフガングの町

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下山してから船まで時間がありましたので、ザンクトヴォルフガングの町を歩いてみます。船着き場から徒歩10分程度です。欧州の田舎町という雰囲気です

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お土産屋もあります。名産の塩も買えます。

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とにかく居心地が良い町でした。できれば滞在したい。

場所はここ。

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まとめ

 オーストリア、ザルツブルグの東にある湖水地方、ザンクトヴォルフガングとシャーフベルグ山の行き方についてまとめました。ヴォルフガング湖近辺は風光明媚なヨーロッパの田舎町で、日本の田舎とは異なった雰囲気が漂っています。海外のバス利用は若干ハードルが高いですが、使いこなせると非常に便利です。ザルツブルグに滞在することがあればちょうど1日で帰ってこれますので、日帰りで出かけてみてはいかがでしょうか。なお、海外の運転に慣れている方でしたら、レンタカーを借りるとさらに自由度が高い旅ができると思います。

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