ANAのプレミアムポイント2倍キャンペーンを利用したマイル修行のリスクについて

 2019年末ごろに中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、2020年3月現在世界中が大混乱になっています。航空会社も急激な需要減少に伴う減便・運休で大きく打撃を受けています。一部の航空会社では上級会員向けステータスやマイレージについて救済策が出されています。そんな中、ANAもマイレージ会員向けの救済策としてマイルの期限延長やプレミアムポイントを2倍にするキャンペーンを打ち出しました。このプレミアムポイント2倍キャンペーン、SFC修行やダイヤモンド修行を計画していた方には朗報ですが、コロナウイルス感染症対策で不要不急の外出を避けるべきとされている時にマイル修行を実行することの可否が気になります。そこで、現状でのマイル修行に伴うリスクについて、考えてみました。

 新型コロナウイルス感染拡大に対するANAマイレージクラブ救済策

 2020年3月19日、ANAは新型コロナウイルス感染拡大に伴うANAマイレージクラブの特別対応として、マイル・ANA SKY コインの有効期限延長と、プレミアムポイントの特別倍率での積算を行うことを発表しました。公式発表はこちら

www.ana.co.jp

各項目について解説していきます。

マイル・ANA SKY コインの有効期限延長

 2020年3月31日から2021年2月28日までに有効期限を迎えるANAマイル・ANA SKY コインの有効期限を2021年3月31日まで延長します。対象となるマイルやスカイコインは本来の期限で一度失効しますが、翌月の下旬に2021年3月31日までの期限で再度付与されます。申請等は不要です。失効してから再付与されるまで半月程度時間があるため、その間は延長対象のマイルやスカイコインが利用できない点に注意しましょう。

プレミアムポイントの特別倍率での積算

 2020年1月1日から2020年6月30日までのANAおよびANAグループ運航便の搭乗で獲得したプレミアムポイント数が通常の2倍になります。期間は2020年1月1日搭乗分からですので、すでに搭乗済みの旅程についても対象となります。もし2020年1月1日以降にSFC修行を行い、ANA運航便のみで50000プレミアムポイントを貯めていれば、この通知をもって2021年度はダイヤモンド会員確定です。これからSFC修行をする場合も通常の半分のプレミアムポイントで解脱できるので、あり得ないほどお得です。

プレミアムポイント2倍を利用したマイル修行のリスク

 今回出た救済策のプレミアムポイント2倍は、マイル修行する方にとってはまたとないチャンスです。その一方、新型コロナウイルス感染症の今後の拡大状況によってはマイル修行自体にもリスクが多くあります。国内線で修行する場合と国際線で修行する場合について考えてみます。

国際線

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 国際線を使ってマイル修行する場合は、以前の「新型コロナウイルス感染症が拡大する今、海外渡航は避けるべきか?」という記事にまとめた通り、以下のリスクがあります。

  • 新型コロナウイルスに感染する
  • 新型コロナウイルスを広めてしまう
  • 渡航先で足止めされる

一つ目と二つ目のリスクは依然として高いです。日本国内の感染者数もピークが見えていませんし、海外では感染者数がとんでもないことになっています。帰国者が感染していたというニュースも毎日のように聞きます。3つ目については、1か月前と比較して入国制限をしている国の数が格段に増えていますし、突然入国制限をする国も出ていますので、危険度が上がっています。実際にフィリピンのセブ島が封鎖されて日本人留学生や旅行者が立ち往生しているとの報道もありました。これ以外にも、マイル修行の場合、突然の運休で予定が狂う可能性があります。特に、海外発券で片道のみ運休になるととても面倒なことになります。

 

 国際線を取り巻く状況は日増しに悪くなっており、今のところ改善する傾向も見えていません。いくらプレミアムポイントが2倍だからと言っても、国際線を使ってマイル修行するのは避けるべきでしょう。

国内線

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 国内線なら少なくとも渡航先で足止めされる可能性は低いでしょう。足止めされたところで日本国内なのでどうにかなります。ですが、やはり残る二つのリスク

  • 新型コロナウイルスに感染する
  • 新型コロナウイルスを広めてしまう

は国内であっても取り除けません。特に感染者数が増えている東京や大阪では、空港までの移動中に感染し、それを修行中に空港や機内、滞在先でばらまいてしまう可能性があります。逆に、空港や機内、滞在先で誰かから新型コロナウイルスをもらってしまう可能性もあります。国際線よりはリスクが低いとはいえ、やはり現状では国内線を使った修行もやらないほうが良いと思います。ただし、感染症対策を普段からしっかりしておく、空港まで自家用車を使う、旅行中の人との接触を可能な限り避ける、少しでも体調が悪ければ中止する、など、自分が病気をうつさない、もらわない対策を何重にも重ねておけば許容範囲ではないかと思います。

 国内については場所によって自粛を解除する動きも見えています。北海道では緊急事態宣言が延長されませんでしたし、都内の遊園地が再開したというニュースもあります。今後新型コロナウイルス感染症の状況がどうなるかはわかりませんが、国内での感染が落ち着いて来れば、マイル修行であって飛行機やホテル、公共交通機関をどんどん利用することが、経済の再生のために必要になってくると思います。梅雨時の6月頃には収束しだしていると読んで、6月に国内線を使ったマイル修行を入れるのは良いかもしれません。最も、6月になっても状況が悪化していれば中止になりますが。ともあれ、もしマイル修行をするなら、感染症対策を厳重にしておくべきなのは変わりません。

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まとめ

 ANAが新型コロナウイルス感染症に伴うマイレージ会員の救済策として出したプレミアムポイント2倍のキャンペーンを利用して修行することのリスクを考えてみました。現状では国際線はリスクが高すぎるのでやめたほうが良い、国内線も国際線よりはましだが避けたほうが良い、という状況です。ただし、国内線については、今後の感染症拡大の状況次第では、感染対策を十分したうえでやってもよいのではないかと思います。特に飛行機に乗るだけのマイル修行であれば、空港まで車で移動してskipでチェックイン、空港内では人の多い場所を避ける、などしていれば人との接触はかなり限られるので、完全にダメ、というほどの危険度はないように思います。

 私自身はこの機会を利用してダイヤモンド会員を目指そうかとも考えましたが、不要不急の外出は避けるべきと言われているような現状ですし、車を持っておらず空港までの移動で公共交通機関を使わなければならないので、今のところは何もしない予定です。状況が改善してこれば考えたいと思います。早く新型コロナウイルス感染症が落ち着いてくれることを祈るばかりです。

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