乗り継ぎ時間で弾丸観光(ブリュッセル編)

 2018年春、ウィーンへ出かけました。ウィーンからの帰りはブリュッセルを経由しまました。このときにわざと乗り継ぎ時間を長く取り、ブリュッセルで市内観光をする時間を作りました。乗り継ぎ時間を活用することで、メインの目的地以外にいろいろな場所を訪問できます。もともと弾丸旅行が好きな方にはおすすめです。この記事では実際に私がブリュッセルでの乗り継ぎ時に観光したルートをご紹介します。

乗り継ぎ時間で観光するメリットとデメリット

メリット

●荷物が少ない

乗り継ぎの場合、多くは最終目的地まで荷物を預けることになりますので、手元にある荷物は機内持ち込み用のものだけのはずです。スーツケースを預ける場所を探す必要もなく身軽に観光ができます。

●ホテルが不要

乗り継ぎですので、宿泊する必要はありません。当然ホテル代も不要です。

デメリット

●滞在時間が短い

乗り継ぎ便の出発前には空港に戻って保安検査、場合によっては出国手続きを終える必要がありますので、できれば出発3時間前、遅くても2時間前には空港に戻っておきたいところ。そのため、空港までの移動に時間がかかると行って帰って終わりになってしまいます。

●体力的につらい

単純に長時間のフライトの後、あるいは旅行の後になると、町中を歩き回る体力が残っていないことがあります。そういう場合は無理せずに空港でのんびりしていましょう。弾丸旅行になれている人なら特に問題はないと思います。

今回の場合

 今回の私の旅程は、
9:25 ウィーン    → 11:05 ブリュッセル
21:10 ブリュッセル → 15:40(+1) 成田
です。ブリュッセルで約10時間の乗り継ぎがあります。保安検査や出国手続き、諸々のトラブルの可能性を考えると、18時ごろには空港に戻りたいので、空港と市内の往復込みで7時間あります。この時間で弾丸観光をします。

ウィーン→ブリュッセルの搭乗記はこちら

worldwideharikov.hatenablog.com

ブリュッセル→成田の搭乗記はこちら

worldwideharikov.hatenablog.com

ブリュッセルの簡単な紹介

 ブリュッセルはベルギーの首都です。EU諸国とアクセスがしやすく、欧州委員会をはじめとした多くのEU政府機関が置かれています。ブリュッセル中心部には、世界遺産に登録されているグランプラスをはじめとして、多くの見ごたえのあるスポットが狭い範囲に存在します。世界三大がっかりスポットの一つである小便小僧も、グランプラスの近くにあります。また、ブリュッセルゴディバ(GODIVA)などのベルギーチョコレートの中心でもあり、多くのチョコレートショップがあります。ベルギーワッフルも有名です。

乗り継ぎ時間で弾丸観光(ブリュッセル偏)

ブリュッセル空港からブリュッセル市内へ

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 飛行機を降りると、乗り継ぐ場合は「乗り継ぎ」へ進むのですが、今回は「出口」へ向かいます。最終目的地まで荷物を預けている場合は荷物の回収は不要です。もしEU域外から到着した場合は入国審査が必要です。今回の場合、ウィーンで預けた荷物は成田まで直行するので、回収は不要です。

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 市内へは電車が便利です。空港から20分程度で市内につきます。本数も10~15分に1本程度あります。電車の時間はベルギー国鉄のホームページ

www.belgiantrain.be

で調べることができます。英語ページです。空港駅は「Brussels Airport」です。市内の駅は複数ありますが、観光地が近いのはブリュッセル中央駅「Brussels-Central」です。駅での表記はフランス語(Bruxelles-Central)やオランダ語(Brussel-Centraal)ですので、注意が必要です。当日中に空港に戻らなければならないので、切符は往復で買いましょう。このときは15.4ユーロでした。再度調べると、週末割引(金曜午後7時から日曜の最終便までを利用)が効いて往復で15.6ユーロ、通常チケットだと往復で17.8ユーロとなっていました。料金は変更される可能性があるので、その都度最新の情報を調べましょう。2等(Second class)と1等(First class)がありますが、2等で十分です。ブリュッセル空港駅は自動券売機のほかに有人の窓口もありますので、買い方がわからなければ窓口で聞きましょう。

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 ブリュッセル中央駅に着きました。改札口はありません。代わりに列車内で切符の確認があります。ブリュッセルは初めの訪問でしたが、飛行機の到着からここまでの所要時間は1時間程度でした。

ブリュッセル市内観光

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 まずはブリュッセル市中心部にあるグランプラス(Grand-Place)を目指します。中央駅から徒歩数分です。

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 ベルギーでは複数の公用語(オランダ語、フランス語、ドイツ語)が採用されているためか、お店のメニューも複数の言語で説明されています。

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 グランプラスに到着しました。グランプラスは世界遺産に登録されている世界で最も美しい広場です。多くの人でにぎわっています。

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グランプラスの中で最も背の高いこの建物が市庁舎。1400年代に建築されています。内部の見学はツアーのみで可能で、個人での参加は水曜日と日曜日のみのようです。詳細はブリュッセル観光案内所のホームページの市庁舎のページ

www.brussels.be

にあります。英語ページです。

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市庁舎の向かい側に「王の家(Maison du Roi)」があります。王の家は元スペイン政庁で、名前とは異なり王様が住んでいたことはないそうです。現在は市立博物館となっていて見学可能なのですが、このときは改修中で見学できませんでした。10時から17時まで開館、月曜日と1月1日、5月1日、11月1日、11月11日、12月25日は休館です。料金は大人は8ユーロ、18歳未満は無料です。ホームページはこちら。同じチケットで小便小僧の衣装博物館(the Garderobe MannekenPis)にも入れます。

 グランプラスには、私は立ち寄りませんでしたが、ビール博物館もあります。ビール好きな方はぜひ立ち寄られてみると良いと思います。市庁舎の隣です。10時から17時まで開館しています。料金は大人5ユーロでビールを1杯試飲できるらしいです。ホームページはこちら

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 市庁舎とビール博物館の間の小道に「セルクーラスの像(Everard 'T Serclaes)」があります。触ると幸せになれるそうです。みんな触るので手の部分の色が変わっています。通天閣ビリケンさんの足みたいな感じですね。

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 グランプラスから150 mほど南下すると、世界三大がっかりスポットの一つである小便小僧(Manneken Pis)があります。世界中にある小便小僧の像の発祥と言われています。地味なので人がいない時間に来るときっとスルーしてしまいます。

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拡大するとこんな感じ。服装は頻繁に変わるようです。現在おいてある像はレプリカで、本物は市立博物館にあるそうです。 ここから50 mほどの場所に小便小僧の衣装博物館(the Garderobe MannekenPis)もあります。

www.brusselsmuseums.be

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 こちらの立派な建物はブリュッセルの旧証券取引所。あのナポレオンが設立したそうです。

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 ウィーンもそうでしたが、町中いたるところに楽器を演奏している人がいます。演奏しているものはギターやバイオリン、吹奏楽器などいろいろです。

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 グランプラスの近くでお昼ご飯にします。ベルギーの郷土料理のカルボナード・フラマンド(carbonnades à la flamande)です。牛肉のビール煮込みです。お肉が柔らかくてとてもおいしいです。

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  昼食後は世界最古のアーケード街、ギャルリー・サンテュベール(Galeries Royales Saint-Hubert)を歩いてみます。入口はグランプラスとブリュッセル中央駅の間にあります。

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アーケードの中はこのような感じ。作りがとても美しい。中にはいろいろなお店があります。

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ベルギーはチョコレートが有名なだけあって、チョコレートショップもたくさんありました。普通のチョコレートに加えて、小便小僧の形のチョコレートや工具の形をしたチョコレートなんかも売っています。

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 アーケードの横にはこのようなきれいな小道があちこちにあります。

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 アーケード街から少し外れて小道を進むと、小便小僧に対抗した小便少女の像なんてのもあります。1985年に作成。像を触る人が多くいたので、現在は写真のように鍵がかけられています。

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 アーケード街を抜けて西側に進むと、サン・ミッチェル大聖堂(Cathedral of St. Michael and St. Gudula)があります。16世紀に完成した教会です。

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大聖堂内部の様子。ヨーロッパの教会や聖堂はどこも迫力があります。

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この聖堂はステンドグラスが有名です。彫刻の数々も見ごたえがあります。入場は無料です。

 写真を撮っていませんでしたが、グランプラス近くのチョコレート博物館(Brussels Museum of Cocoa and Chocolate)にも立ち寄りました。カカオ豆の生産に関する展示やチョコレート作りの実演(ユーモアがあって結構面白い)などがあります。入場料は大人6ユーロ。10時から17時まで開館しています。ホームページはこちら

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 最後に駅のグランプラスと反対側にある、芸術の丘(Mont des Arts)に寄ってみます。写っている尖塔はグランプラスの市庁舎です。

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ここでも演奏している人がいました。

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芸術の丘をさらに進むとベルギーの憲法裁判所があります。こちらも立派な建物です。この裏にはベルギーの王宮があります。

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 ブリュッセル中央駅から空港に戻ります。行先が「Bru Airport」となっている列車に乗ると確実です。時刻は17時30分を過ぎたところ。滞在時間5時間30分ですが、十分楽しめました。空港到着後は出発ロビーから直接保安検査に進みます。航空券はすでに手元にあるはずですので、チェックインは不要です。

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まとめ

 ウィーンからの帰国の際の乗り継ぎ時間を利用してブリュッセル市内を観光しました。滞在は5時間半でしたが、その間に、
・グランプラス(Grand-Place)
・小便小僧(Manneken Pis)
・ギャルリー・サンテュベール(Galeries Royales Saint-Hubert)
・サン・ミッチェル大聖堂(Cathedral of St. Michael and St. Gudula)
・チョコレート博物館(Brussels Museum of Cocoa and Chocolate)
・芸術の丘(Mont des Arts)
と、結構しっかり観光できています。記事内で言及したスポットの場所は、下の地図にまとめています。


私は街中を歩きまわるのが好きなのであちこち行っていますが、グランプラス周辺の博物館をまわるだけでも1日過ごせると思います。

 ブリュッセルのように、空港からアクセスが簡単で観光地が密集している町は乗り継ぎ時間で観光するのに最適です。旅行の計画を立てる際に乗り継ぎ時間で弾丸旅行を考えてみてはいかがでしょうか。以上、乗り継ぎ時間で弾丸観光(ブリュッセル編)でした。

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