ANAが新規就航する成田―チェンナイ線とチェンナイ空港の情報まとめ

 2019年10月27日からANAが成田―チェンナイ線を開設します。チェンナイはインド南部の都市です。インドにおいてANAはデリーとムンバイに成田から就航しており、チェンナイは3番目の就航都市です。世界では45番目の就航都市です(貨物便を含めると46番目)。就航までまもなくとなりましたので、このチェンナイ線とチェンナイ空港の情報をまとめてみました。

チェンナイの簡単な紹介

 チェンナイはインド南部のベンガル湾に面した都市です。人口はムンバイ、デリー、コルカタに次ぐインド第4位(2011年)です。1640年から1996年まではマドラスと呼ばれていました。植民地時代に作られた要塞を中心に都市が発展しています。製造業が古くから盛んであり、現在も自動車産業を中心として発展し続けています。カーパーレーシュワラ寺院をはじめとする色鮮やかな塔が目立つヒンドゥー教寺院、マドラス高等裁判所やチェンナイ中央駅といった、イギリス植民地時代のコロニアル様式の建物など、市内にも見どころは多いです。

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photo by pixabay

 チェンナイは熱帯に属しますので、年中高温多湿です。5月から6月にかけて最高気温が35℃を超えます。冬でも20度程度です。6月から9月ごろまでは雨が多くなります。日本との時差は3時間30分で、日本の12時がチェンナイの8時30分に対応します。通貨はルピー(Rupee)とパイサー(Paisa)で、1ルピーが100パイサです。1ルピーは日本円で1.5円程度です。

 インドは渡航にビザが必要です。昔は大使館に行く必要がありましたが、最近は観光ビザを含む一部のビザの電子申請が可能になったようです。ビザに関する詳細は大使館のホームページにあります(領事業務→ビザ)。

www.indembassy-tokyo.gov.in

日本人に対しては事前申請なしに到着時ビザを発行できるプログラムがあるようです。詳細はこちら。

www.indembassy-tokyo.gov.in

ANA成田―チェンナイ線

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ANAホームページ、プロモーション(https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/promotions/nrt-maa/)より

 2019年10月27日から運行開始。チェンナイはANAのインドにおける3番目の就航都市です。

スケジュール

NH825
  • 出発 成田(NRT)11時10分
  • 到着 チェンナイ(MAA)17時45分
  • 所要時間 10時間5分

*日、水、金運航

*10/27から11/30まで成田11時40分発、所要時間:9時間35分

*3/1から3/28まで成田11時20分発、所要時間:9時間55分

NH826
  • 出発 チェンナイ(MAA)20時30分
  • 到着 成田(NRT)7時25分+1
  • 所要時間 7時間25分

*日、水、金運航

*10/27から11/30まで成田7時55分着、所要時間:7時間55分

*3/1から3/28まで成田7時35分着、所要時間:7時間35分

 週3便の運航です。成田を昼前に出発してチェンナイに夕方到着し、夜チェンナイを出発して朝成田に戻るダイヤになっています。東西方向の移動のため偏西風の影響を受けるので、所要時間は成田→チェンナイのほうがチェンナイ→成田よりも1時間30分から2時間30分程度多くかかります。区間基本マイルは4017マイルで、デリー(3656マイル)よりは遠く、ムンバイ(4201マイル)よりは近いです。参考までに、東京―サンフランシスコが5130マイル、東京―シンガポールが3312マイルです。

機材はB787-8

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ANAホームページ、機種・シートマップ(https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/departure/inflight/seatmap/detail/b787_8.html)より

 B787-8(ボーイング)169席仕様が充てられる予定です。ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスの3クラス構成で、ビジネスクラスはフルフラットになるビジネススタッガードです。パース線に導入されているB787-8の184席仕様よりもビジネスクラスとプレミアムエコノミーが多く、エコノミークラスが少ないです。

運賃とプレミアムポイント

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ANAホームページ、プロモーション(https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/promotions/nrt-maa/)より

 主な運賃と獲得プレミアムポイントをまとめてみました。運賃は2019年10月現在のものです。今後変更される可能性もありますのでご注意ください。

エコノミークラス Super Value

予約クラスL、マイル積算30%)
運賃(66000円)+サーチャージ(12000円)+税金等(4610円)
合計82610円
*10月30日購入分までの期間限定運賃
獲得プレミアムポイント:3614pp(往復)

エコノミークラス Value

予約クラスS、マイル積算50%
運賃(81000円)+サーチャージ(12000円)+税金等(4610円)
合計97610円
獲得プレミアムポイント:6024pp(往復)

プレミアムエコノミークラス Super Value

予約クラスN、マイル積算70%
運賃(179000円)+サーチャージ(12000円)+税金等(4610円)
合計195610円
獲得プレミアムポイント:9234pp(往復)

プレミアムエコノミークラス Value

予約クラスE、マイル積算100%
運賃(229000円)+サーチャージ(12000円)+税金等(4610円)
合計245610円
獲得プレミアムポイント:12850pp(往復)

ビジネスクラス Super Value

予約クラスP、マイル積算70%
運賃(261000円)+サーチャージ(12000円)+税金等(4610円)
合計277610円
*10月30日購入分までの期間限定運賃
獲得プレミアムポイント:9234pp(往復)

ビジネスクラス Value

予約クラスZ、マイル積算125%
運賃(446000円)+サーチャージ(12000円)+税金等(4610円)
合計462610円
獲得プレミアムポイント:15862pp(往復)

 

 運賃は諸税を含めてエコノミークラスでおよそ9.8万円、期間限定運賃でも8万円程度です。時期にもよりますが、マレーシア航空(クアラルンプール乗り継ぎ)、キャセイパシフィック航空(香港乗り継ぎ)、エアインディア(デリー乗り継ぎ)などが7~8万円程度の航空券を出しています。ただ、乗り継ぎだと到着が深夜になるか、深夜便の利用になります。スリランカ航空でコロンボ乗り継ぎだと20時過ぎに到着できます。こちらも7~8万円程度の航空券を出しているときもあります。ANA直行便だと午前中出発で日暮れ前に到着できることがアドバンテージになります。ただ、毎日運航でない点が不便です。
 プレミアムエコノミークラスだと、キャセイパシフィック航空が香港経由で諸税込17万円程度の運賃を出しています。予約クラスNで予約できれば直行便でも良いでしょう。ビジネスクラスだとマレーシア航空やキャセイパシフィック航空、シンガポール航空が30万円以下の航空券を出しています。期間限定運賃(予約クラスP)なら経由便とさほど変わらない値段設定なので直行便な分お得ですが、通常運賃だと安くても40万円を超えるので、経由便のほうが10万円以上安いです。
 プレミアムポイントに関しては、南アジア地区ですので路線倍率の1.5倍が入ります。ただ、運賃が高めなため、マイル修行的にはあまりメリットがありません。現状で一番良いpp単価が予約クラスSの16.2円です。

チェンナイからの乗り継ぎ

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photo by pixabay

 チェンナイには18時前に着きますので、乗り継ぎは可能な時間です。が、ANA便からの乗り継ぎとして出てくるエアインディアやビスタラのチェンナイ発便は19時ごろまでですので、ちょっとギリギリかもしれません。それ以降はデリー行やムンバイ行なので、わざわざチェンナイを経由せずとも、ANAの直行便を利用すればよいです。一方、出発は夜ですので、インド国内から十分乗り継げます。が、なぜかANAホームページで検索してもチェンナイを経由する旅程が出てきません。デリーやムンバイ、シンガポールを経由する便が出てきます。理由は不明です。あまり乗り継ぎ需要を期待していないのかもしれません。

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チェンナイ国際空港

チェンナイ国際空港概要

 チェンナイ国際空港はチェンナイの中心地からおよそ17 km程度の場所にあります。羽田空港から東京駅近辺までと同じくらいの距離です。チェンナイ空港にはターミナルが3つ(ターミナル1, 3, 4)あります。現在はターミナル1が国内線、ターミナル3が国際線到着、ターミナル4(新国際線ターミナル)が国際線出発として利用されています。ターミナル間は徒歩移動が可能なようです。現在新しいターミナルを建築中で、完成すると国際線はすべてターミナル4を利用する予定です。

 ANAのチェックインはターミナル4で出発3時間前から可能です。インドの空港は空港内に入るためにe-ticketなどフライトがあることを証明できる書類が必要なようですので、注意が必要です。e-ticketは紙に印刷して持っておくのが無難です。

ラウンジ

 ANA便の指定ラウンジは空港が運営しているトラベルクラブラウンジです。ANA便をプレミアムエコノミークラスかビジネスクラスで搭乗する場合、あるいはエコノミークラスにスターアライアンスゴールド資格保持で搭乗する場合に利用可能です。なお、このラウンジは料金を支払えばだれでも利用できるようです。
 チェンナイ空港にはエアインディアのラウンジもあります。エアインディアはスターアライアンスメンバーですので、スターアライアンスゴールド資格を所持していれば利用できます。

空港アクセス

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チェンナイメトロホームページ(https://chennaimetrorail.org/)より

 チェンナイ国際空港からチェンナイ中心部まで地下鉄が開業しています。平日と土曜日は朝4時30分ころから23時ごろまで、日曜日は朝8時ごろから22時ごろまで運転しています。運転間隔は日中が7分から15分、深夜早朝帯が30分間隔です。運賃はチェンナイ中心部のChennai Central (Central Metro)まで50ルピー(約75円)で所要時間は30分程度です。チェンナイ地下鉄のホームページはこちら

https://chennaimetrorail.org/

 チェンナイ国際空港のすぐ近くにインド国鉄のTirusulam駅もあります。ここからもチェンナイ中心部(Chennai Park)まで電車で移動できます。こちらも所要時間は30分程度、運行間隔は20分から40分程度のようです。ただ、インド国鉄は時間通り来ないことが多いので注意が必要です。
 バスやタクシーもありますが、ラッシュ時でなくても渋滞でかなり時間がかかるようです。

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まとめ

 ANAが2019年10月27日より成田―チェンナイ線を就航させるので、この路線とチェンナイ空港の基本情報をまとめてみました。成田―チェンナイ線の運賃は経由便よりも数万円程度高いですが、日暮れ前に到着できる点は大きなメリットです。チェンナイ発も夜なので、最終日にチェンナイで観光してから帰国することができます。運航が毎日ではことが弱点です。インドはビザが必要な点も注意が必要です。以上、ANAのチェンナイ線とチェンナイ国際空港のまとめでした。

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