ANAマイレージクラブにはマイルとは別にANA SKYコインという電子クーポンがあります。スカイコインは1コイン1円分として10円単位でANAの航空券の購入などに利用できます。特典航空券とは異なり、現金購入するのと同じ扱いですので、空席がある限り予約ができます。一見すると特典航空券と比べて使い勝手がよさそうですが、実はいろいろな制約があります。スカイコインの使い方をまとめてみました。
スカイコインが利用可能なもの
ANAホームページ、スカイコイン(https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/promo/skycoin/)より
以下の商品の購入に10コイン単位で利用可能です。
- 国内線航空券購入
- 国際線航空券購入
- 国内線旅行商品(旅作やツアーなど)
- 国際線旅行商品(旅作やツアーなど)
普通に航空券を購入するのと同じですので、特典航空券とは異なり、空席がある限り予約可能です。スカイコインを利用した購入はホームページからのみ可能です。電話や店頭では利用できません。全額をスカイコインで支払う必要はなく、クレジットカード払いと兼用できます。
主な入手方法
マイルからの変換
ANAホームページ、スカイコイン(https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/promo/skycoin/)より
最も一般的な入手方法はマイルからの交換です。交換倍率は一度に交換するマイル数と会員ステータスに依存していて、以下のようになっています。
ANAホームページ、プレミアムメンバーサービス、特典詳細(https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/reference/premium/detail/delight.html)より
1～9999マイルまでは1マイル単位で変換できますが、倍率は1倍で損します。期限切れぎりぎりでどうしようもないマイルの延命には使えそうです。10000マイル以上は10000マイル単位での交換になり、交換する量と会員ステータスによって倍率が変わります。ダイヤモンド、プラチナ、ブロンズ会員が50000マイル以上を一度に交換する場合、最大倍率の1.7倍が適用されます。通常のANAカード会員でも40000マイル以上を一度に交換すると倍率が高くなります。有効期限に注意しつつ、なるべくたくさんのマイルを一度に交換することが望ましいです。
スカイガッチャ！モール
ANAスカイガッチャ！モールでANAスカイコインが当たるガチャに1日1回挑戦できます。最大で100スカイコインが当たります。スカイガッチャ！モールは、ANAマイレージクラブアプリからしか利用できません。詳細はこちら
基本的には外れか1コインですが、5コインや10コインも割と当たります。
その他
他社ポイントからの交換や提携サービスの利用でも入手可能です。ただし、マイルにできるポイントはマイルにしてから変換したほうが得なことが多いです。また、一部のサービスを利用した際に特典として付与される場合もあります。
スカイコインの注意点
スカイコインを利用する際に注意すべき点をまとめました。
有効期限は12か月
スカイコインの有効期限は発行後12か月後の月末です。具体的には、2020年4月1日に入手したスカイコインの有効期限は2021年4月30日となります。用途も航空券の購入か、宿泊付き航空券の予約に限られているため、利用する直前にマイルから変換するのが望ましいです。
特典航空券の諸税には利用不可
スカイコインは特典航空券を購入する際のサーチャージや諸税に対しては利用できません。これらに関してはクレジットカードなどで決済する必要があります。スカイコインのみで航空券を購入することは可能なので、100％マイルのみで航空券を入手するには、スカイコインを利用する必要があります。
NH便名以外が含まれる旅程には利用不可
スカイコインが利用できる旅程は、すべての搭乗便がNH便名の場合のみです。他社運航便の場合、コードシェア便だとスカイコインが利用できます。
ANAホームページ(https://www.ana.co.jp)、予約画面より
例えば、ミュンヘン8：15発、ウィーン9:20着の2便は同一のオーストリア航空運航便ですが、上はANAのコードシェア便として販売されているものです。通常購入する際や特典航空券を発券する際はどちらを選んでも大した問題はありませんが、スカイコインを利用して購入する場合は上のNH5632を選択する必要があります。そのため、スターアライアンス運航便であれば空席がある限り発券可能な特典航空券とは異なり、スカイコインを利用して発券する場合はANAのコードシェアが設定されている路線でしか発券できません。なお、コードシェア便であろうがなかろうが、サービス内容は一緒です。参考にコードシェア便を利用した搭乗記はこちら。
worldwideharikov.hatenablog.com
利用できるのは会員本人と特典利用登録者
スカイコインが利用できるのは会員本人と特典利用登録者のみです。会員本人と特典利用登録者でない人のチケットをまとめて予約する場合、会員本人の航空券代に対してのみスカイコインが利用可能です。旅行商品の場合は会員本人が代表者であればスカイコインが利用できます。
スカイコインを利用して購入した航空券と特典航空券との違い
特典航空券は利用可能な枠が決まっているので、空席があっても予約できない場合があります。スカイコインを使って購入する場合は通常購入と同じですので、空席がある限り予約可能です。そのかわり、空席が少ないと値段は上がりますし、航空券の予約変更や払い戻しのルールは予約クラスに依存します。一方、スカイコインを利用して予約した航空券だと、特典航空券とは異なり、マイルやプレミアムポイントを貯めることが可能です。また、上でも指摘した通り、スカイコインを利用するためにはすべての旅程がNH便名である必要があります。ANAがコードシェアしていない路線だとスターアライアンス運航便でもスカイコインを利用できません。
まとめ
ANAスカイコインについてまとめてみました。スカイコインを利用した発券は、特典航空券とは異なり、空席があれば予約可能なので、繁忙期にどうしても航空券を取りたい場合などには助かります。旅作などのホテル付航空券の場合はホテル代も支払い可能な点もスカイコインのメリットです。また、マイルやプレミアムポイントも獲得可能なので、マイル修行にも利用可能です。一方で、NH便名以外の便では利用できない、特典登録者でないと利用できない、航空券類以外に利用できない、有効期限が1年しかない、など、不便な点も多々あります。状況に応じて特典航空券を取るか、スカイコインで取るかを使い分けると良いでしょう。
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